マレーシアに住む人達の多様な価値観

マレーシアに住む人達の多様な価値観

マレーシアという国は、非常に多様性のある国である。
ただ、アメリカやその他移民の国と異なるのは、土着の民族であるマレー人のアイデンティティを非常に重要視している点にある。
今回は、マレーシアに住む人達の価値観についてお伝えする。

 

イスラム教文化を重視する

マレーシアは、実は国教(国の宗教)がイスラム教だ。
政教分離している日本やその他先進国からすれば、かなり違和感があると思う。
もともとマレーシアは、13世紀にはいるまで、仏教徒やヒンドゥー教徒が混在する土地だった。
その後、中東やアフリカ、インドから渡ってきたアラブ商人やインド商人と共にイスラム教が伝わった。
それからの後、現地のマレー人たちは徐々にイスラム教を信奉するようになっていく。
現在では、総人口の6割を占めるマレー人のほとんどがイスラム教を信奉している。
最近になっても、イスラムの良き文化を遵守しているイメージだ。
毎週の金曜日の午後には、近くのモスクでお祈りをする教徒たちを見かけることができる。

 

移住してきた人達に過度に干渉しない

つい最近まで、IS(Islamic States)の猛威によって、イスラム文化に詳しくない日本人にとっては、イスラム教徒=テロリストという先入観を抱きがちだった。
ところが、マレー人たちはそこまでイスラム文化を他者に押し付けることはしない。
民族の交流が多かったマラッカやジョホールでは、様々な宗教や信条が入り混じる土地であったため、あまり他者に対して自分たちの価値観や宗教観、信条を押し付けることが少ない。
マレー人は、マレー人のイスラム教文化を形成する。
白人は、白人のキリスト教文化を形成する。
中国人は、中国人の儒教や道教の文化を形成する。
つまり、現地のマレー人も移住してきた人たちも、新たに移住してきた人たちに過度に自分たちの価値観を押し付けることはせず、それぞれのコミュニティに属して文化をはぐくんでいるのだ。

 

個々のアイデンティティを尊重しつつも、国としてのアイデンティティは失わない

マレーシアに住む人達は、先ほど述べた通り、外から来た人たちのアイデンティティを尊重し、過度に干渉しない。
そのため、各宗教ごとに正月が設けられているくらいだ笑
本来なら、住んでいる人のアイデンティティがバラバラであれば、国としてもバラバラになることが多いが、
マレーシアは東南アジアでもほとんど内戦が起こっていない非常に稀な政情安定国である。
そして、実際に移住してみてわかったのは、マレーシアに住む人たちの愛国心の強さである。
彼らは、事あるごとにマレーシアの国旗がいたるところに掲揚される。

彼らは、自分たちの国を大事にしているからこそ、他者を受け入れる余裕があるのだろう。
また、プミプトラ政策と呼ばれるマレー人優遇政策も功を奏しているようだ。
とはいえ、1年を通して温暖な気候で、シンガポールをはじめ東南アジア諸国の中心に位置しているマレーシアは、地政学的に非常に住みやすい国の一つだろう。
最近叫ばれている多様性を体験したい方は、一度マレーシアに訪れることをお勧めする。