【企業秘密】フリーランスが覚えるべき提案&受注のコツ(2)

【企業秘密】フリーランスが覚えるべき提案&受注のコツ(2)

前回の【企業秘密】フリーランスが覚えるべき見積作成&受注のコツ(1)では、フリーランスが案件を獲得する際の見積金額の設計と顧客のつかみ方、を個人的な経験則に基づいてお伝えした。

今回は、複数のスキルを組み合わせて受注に結び付けた例と、スキルを持ち合わせたチームの作り方についてお伝えする。

  • 出来ないことは無理にやらずに、外注することを検討する
  • 全部外注するのはやめよう

複数のスキルを組み合わせて受注に結び付けた例

複数のスキルを組み合わせて受注した例は少なくないが、複数のスキルを組み合わせた案件を4つほど紹介する。

事例No / スキルセット HTML / CSS /Javascript PHP / C# / node.js Webデザイン・ディレクション WordPress ネットワーク 運用代行(保守・SEO等)
1. サイト構築・保守 △(外注) ×
2. サイト構築・保守、社内IT資産管理代行 ×(テンプレート) △(一部実施)
3. LP作成、SEOコンサル ×(お客様担当)
4.ビックデータ基盤の構築

事例1:Wordpress構築&保守+サイトデザイン

最初の事例は、Wordpressの構築&保守並びにサイトのデザインを請け負ったケースだ。この案件は、多言語対応(英語・タイ語)も含まれており、Wordpressのプラグイン導入を含めた構築を担当した。一方でサイトデザインに関しては私はあまり得意でなかったので、タイのWeb制作会社とチームを組み、デザインとディレクションは彼らが担当するという役割分担でプロジェクトを進行した。

何しろ私1人、タイのWeb制作会社は、ディレクター1人&デザイン1人(一部サンプルHTMLのコーディングも担当)という少人数構成にもかかわらず、2~3か月程度の納期でローンチできた。受注金額もトータルで100万円近くになり、かつその後も保守費用を頂けているので、非常に利益が望める案件だ。

最近では、Wordpressの構築だけだと単発で5万円程度になってしまうし、Webデザインだけでも10-20万円になってしまうこともある。しかし、トータルで提案・受注できれば、単価の高い案件を受注することも可能だ。

事例2:Wordpress構築&保守+システム移転+社内SE代行

次の事例は、ちょっと変わった事例だ。

お客様の予算の関係もあり、WebディレクションやWebデザインはほとんど行わず、Wordpressの構築と保守を最初に提案したケースだ。ところが、お客様の要求を深堀していくうちに、彼らが所有しているシステムを中国から日本へ移転したいというご要望があり、Wordpressの構築と合わせてシステム移転、その後の社内SE代行業務をセットで受注した珍しいケースだった。

受注できた背景として、私自身が元々インフラエンジニアだったこともあり、ネットワークに強いという武器を活用してトータルで提案できたのが受注できた要因だ。一見つながっていない様なスキルセットでも、お客様の課題次第では十分に活用可能だ。

この案件はすべて私1人で行ったので、利益率が非常に高かった。さらにAlibaba Cloudにも触れることができたので、中国語インターフェースに強くなったのも大きな収穫だった笑

事例3:複数のランディングページ(LP)作成+SEOコンサル

こちらは、ちょっと格安な案件だ。あるお客様から複数のランディングページを受注頂いた。同時に、彼らが運営していた運営サイトで、SEOやWordpressの運用に困っていたので、併せて提案し受注できたケースだ。

フリーランスになると、こちらのスキルセットを証明するのが中々難しいケースもあるので、まずは比較的安いランディングページ(LP)案件を受注し、お客様からの信用を積み上げたのちにストックビジネス系の案件を受注するのも1つの手だ。

この案件もすべて私1人で行った。

事例4:ビックデータ基盤の構築

こちらは超大型案件である。あるお客様の各店舗やオンラインサイトの在庫と売上データをすべて蓄積するという、かなり野心的なプロジェクトだ。AWS(Amazo Web Service)の仕組みを利用してシステムを構築したが、AWSのノウハウをフル活用できるエンジニアは枯渇しているため、たまたま私にお鉢が回ってきた経緯がある。

この仕組みは、私1人にプロジェクトマネージャ1人と、合計2人で案件を回したが、それでも売上は初期だけで100万円を超え、保守費もかなり高く、トータルで利益率が非常に高い案件になった。スキルセットは、プログラミングスキルと、AWS(≒ネットワーク)のスキルだけだが、それでも大型案件化することができた。

大企業だけでなく、中小企業も人手不足で困っており、IT化による人的コストの削減は今後もさらに進むと思われる。さらに、消費税増税がこれから行われるため、システムエンジニア(SE)やプログラマー(PG)は、今後も売り手市場が続くだろう。

フリーランスになった人でも、スキルセットをうまく組み合わせれば、単価の高い案件を受注することは可能だ。

スキルを持ち合わせたチームの作り方

ここまで事例を紹介してきたが、ここでお伝えしたいのはスキルを持ち合わせたチームの作り方だ。秘密保持契約(NDA)に抵触するため、案件の営業情報(リード)はお伝え出来ないが、フリーランスがうまく受注につなげるためのスキルセットとして以下の要素があげられる。

  • 営業
  • プロジェクトマネジメント
  • デザイン、ディレクション
  • Webマーケティング(SEO含む)
  • システム開発
  • ネットワーク

これらのスキルセットをもつメンバーを集めてプロジェクトを進行すれば、たいていの場合うまく案件を回すことができるだろう。お客様からの信頼を勝ち取ることができれば、複数案件を自分自身が作り上げたチームで回すことも可能だ。

そこで1つアドバイスがあるとすれば、

メンバーにできる限り利益を還元する

ということだ。

私の場合は、AWSとネットワークに強いこともあり、お客様やWeb制作会社に無償でデモ環境を提供している。そのため、事前に出来上がりのイメージを把握したいお客様やディレクターからは喜ばれることが多い。そうすることで、お客様を含め、プロジェクトの参画者すべてがチームとしての一体感を出すこともできる。

全部外注するのはやめよう

また、受注する際にやめたほうが良いのが、受注した案件をすべて外注に回すことだ。特に営業出身の方に多いのだが、社内のエンジニアにお願いするのと同じノリで外注してしまう人がいる。それでは、案件の詳細を細かく把握できないし、お客様から追加のご要望やお問い合わせがあった際に「確認します」とだけしか伝えられず、かえってお客様の信頼を損ねてしまうことがある。

せめて、ディレクションやプロジェクトマネジメントを担当する等、自分自身でもどこかで案件の接点を持ったほうが良いし、そのほうがお客様からの信頼が向上し、次への案件へとつながりやすくなる。

最後に

ここまで、フリーランスの見積作成のコツと受注の難しさについて、2回にわけてお伝えした。
この記事を見て、受注金額が上がった!や、以前より簡単に受注できた!と仰っていただけるフリーランスの方が増えれば幸いである。