【初心者向け】WordPressを構築するのにおすすめなレンタルサーバーとAmazon LightSailの紹介(2019年版)
最近、
といったお問い合わせがあった。
今回は、Wordpress.comとその他レンタルサーバー等との機能比較についてお伝えする。
WordPress.comと他のレンタルサーバー、Amazon LightSailとの比較(2019年1月)
私が今までの案件で扱ってきたレンタルサーバーの中で、Wordpressの導入をセットでサービス化しているレンタルサーバーを比較してみた。
WordPress.com
- 初期費用:0円~(※)
- 月額費用:0円~(※)
- 独自ドメイン:△(無料版は、wordpress.comのサブドメインのみ利用可能。独自ドメインは有料)
- SSL:△(無料版は、wordpress.comのサブドメインのみ利用可能。独自ドメインは有料)
- マルチドメイン:×
- データベース数:1個
- 容量:3GB~
- 転送量:無制限
- FTP:×
※無料版と有料版あり。料金表は、こちらを参照。
最初にご紹介するのが、Wordpress.comだ。Wordpress初心者が、Wordpressの仕組み(記事、固定ページ、メディア)を理解するにはちょうど良いかもしれない。だが、実際にブログを運用すると、無料版ではテーマの編集ができなかったりと機能的な制約が多い。
Wordpressの操作に慣れてきたら、有料版に移行するかその他のレンタルサーバーに移行したほうが良いだろう。
エックスサーバー
- 初期費用:3,000円~
- 月額費用:1.000円~
- 独自ドメイン:○(無料版は、wordpress.comのサブドメインのみ利用可能。独自ドメインは有料)
- SSL:○(管理画面上で導入可能)
- マルチドメイン:無制限
- データベース数:50個
- 容量:200GB
- 転送量:70GB / 日
- FTP:○(IP制限可)
WordPressやPHPベースのWebアプリケーションを動かすには最も使いやすいレンタルサーバーの1つがエックスサーバーだ。私のクライアントもエックスサーバーをお使いの方が多い。費用は若干高いが、バックアップ機能もサポートしているので、誤った操作や予期せぬデータ消失に対するリスクヘッジが可能だ。
wpXクラウド
- 初期費用:0円
- 月額費用:500円~
- 独自ドメイン:○
- SSL:○(管理画面上で導入可能)
- マルチドメイン:×
- データベース数:1個
- 容量:10GB
- 転送量:25GB / 日
- FTP:○
比較的価格が安いWordpress専用のレンタルサーバーだ。価格が安いのがメリットであるものの、容量や転送量が比較的少ない。構築初期段階は問題ないかもしれないが、徐々にアクセス数が増えてくると、転送量が頭打ちになる可能性もある。その際は、画像や大きいファイルをCDNや他の安価なストレージに移行する等の施策が必要になる。
ロリポップ
- 初期費用:0円
- 月額費用:250円~
- 独自ドメイン:△(独自ドメインは別途ドメイン取得費用が発生)
- SSL:○(管理画面上で導入可能)
- マルチドメイン:1個
- データベース数:50個
- 容量:50GB
- 転送量:60GB / 日
- FTP:○(IP制限可)
WordPressを安価に導入できるレンタルサーバーの1つが、ロリポップサーバーだ。安価の割にはバックアップ機能や無料SSL導入機能、FTPのIP制限機能もあるので、ブログやコーポレートサイトであれば費用対効果は高い。
容量はそれほど大きくはないので、wpXクラウド同様アクセス数があまりにも多い場合は、画像や大きいファイルをCDNや他の安価なストレージに移行する等の施策が必要になる。
お名前.com レンタルサーバー
- 初期費用:0円
- 月額費用:900円~
- 独自ドメイン:○(独自ドメイン取得時、初年度は1円)
- SSL:○(管理画面上で導入可能)
- マルチドメイン:無制限
- データベース数:50個
- 容量:200GB
- 転送量:非公開
- FTP:○
ドメイン事業者大手のGMOが提供するメジャーなレンタルサーバーの1つである。3週間分の自動バックアップ機能に加え、独自ドメインのSSLが無料で導入できる。
さらに、ドメイン取得費用が非常に安くなるメリットも大きい。データベースの大きさが最大1GBなので、大量の記事をデータベースに保存する際は注意が必要だ(そもそも、1GBになるほど記事量になることはほとんどないが・・・笑)
ヘテムル
- 初期費用:0円~
- 月額費用:800円~
- 独自ドメイン:○(無料版は、wordpress.comのサブドメインのみ利用可能。独自ドメインは有料)
- SSL:○(管理画面上で導入可能)
- マルチドメイン:○
- データベース数:70個
- 容量:200GB(SSD)
- 転送量:80GB
- FTP:○
WordPressはバンドルされていないが、PHPが高速で処理されるおすすめのレンタルサーバーの1つだ。この記事でも紹介したが、画像やJavascript等を保存するストレージがSSDのため、ファイルの読み書きが非常に高速だ。また、電話サポートや設定代行も対応しているので、Wordpressだけでなく他のPHPアプリケーション(EC-CUBE等)を動作させるにはお勧めのレンタルサーバーの1つだ。
番外編:Amazon LightSail
- 初期費用:0.00 USD
- 月額費用:3.50 USD~
- 独自ドメイン:×(独自ドメインは別途取得する必要あり)
- マルチドメイン:○
- データベース数:無制限(システム側の設定が必要)
- 容量:20GB
- 転送量:1TB~
- FTP:○
最後に、他のレンタルサーバー同様、非常に高速にWordpressを構築できるクラウドサービス、Amazon LightSailを紹介する。
Amazon LightSailは、AWS(Amazon Web Service)の1つの機能で、2~3ステップを踏むだけでWordpress専用のサーバーが構築できる仕組みだ。複数のアプリとOSの組み合わせから、自分が構築したいセットを選択できるので、初心者には非常に分かりやすい。
しかも、最初の1か月が無料というキャンペーンを実施しており、高速化されたSSDを初期段階で利用できる。サーバー調達コストが非常に安いのが大きなメリットだ。
さらに、他のレンタルサーバーと異なる点が、
ところにある。例えば、大容量ストレージのS3と連携して画像や動画を別にホスティングしたり、CloudFrontというCDN機能を活用して、アクセスが多くなってサイトが遅くなってきた時点でサイトを高速化することも可能だ。
他のレンタルサーバーと比べると拡張性は高いと思うので、将来的にAIや機会学習、IoT等と連携したいという構想がある場合は、Amazon LightSailを使うものありだろう。
逆に、現時点で注意しなければならないのは以下の点である。
- アクセス制限を行う際、管理画面上ではIP制限をかけることができない(ポート番号によるアクセス制限のみ。サーバー側にログインして設定する必要がある)
- デフォルトでFTPサーバーは利用できない
という点だ。
特に、FTPでテーマやプラグインのPHPファイル、画像やJavascript等をアップロードするのに慣れているユーザーからすると、使い勝手はあまりよくないかもしれない。
最後に
今回は、レンタルサーバーの比較と、AmazonLightSailについて紹介した。各レンタルサーバーについては、機能や可能・不可能の範囲がそれぞれ異なるので、目的に応じて使い分けたほうが良いだろう。
また、今後もパフォーマンスについてベンチマーク(調査)を続けていこうと考えている。ベンチマークの結果について、調査結果がまとまり次第、後日あらためてお伝えする。