【ブロガー向け】NewsPicksから考えるキュレーションメディアの問題点とその対策
インターネットの発達によってマスメディアという仕組みが崩壊し、様々なメディア媒体が生まれている。ところが、メディア自体リテラシーを欠いた発信をする媒体も増えてきた。
今回は、話題になっているNewsPicksの問題を取り上げ、キュレーションメディアの問題点と我々ブロガーが意識すべき対策についてお伝えする。
NewsPicksとその問題点
今回問題になっているのが、NewsPicksというメディア媒体だ。NewsPicksは、様々なニュースをまとめて発信する、所謂キュレーション(吸い上げ)メディアの1つである。他にもNAVERまとめやGunosy(グノシー)等、様々なメディアが登場している。
私は、キュレーションメディアを殆ど発信媒体として使うことはないし、主に2ch(5ch)のまとめサイトから情報を得るタチなので、このツイートを見るまでNewsPicksのことはほとんど知らなかった笑
newspicksは無許可で人の記事を書く努力の上澄みを、法律でアウトになるかならないかのスレスレのラインで掬って集めて儲けてるクソメディア。
割りを食ってるのは書き手と、ちゃんと許可を得て記事を集めてる真面目なメディア。
正直者がバカを見る典型的な構図。— 宇佐美典也 (@usaminoriya) 2019年1月18日
しかしながら、上記のツイートを見た後に、キュレーションメディアの1つであるNewsPicksのことを調べていくと、このような功罪があることがわかってきた。
メリット(功) | デメリット(罪) |
豊富な記事を集めて集約しているので、記事のカテゴライズにおいてSEOに強い | オリジナルのコンテンツよりも検索結果上位に来てしまい、オリジナルコンテンツが読まれなくなる |
専門性の高いものが人気 | キュレーション側が、個人的な意見や偏った視点でコンテンツを発信してしまうケースがある |
情報が早くトレンドに強い | コンテンツ量が薄く、オリジナルのコンテンツが伝えたいことがより精緻に伝わらない |
勝手にコンテンツを引用するのが問題だ
上記で功罪についてまとめてみたが、最大の問題は何か?というと、次の2つである。
- 無断でコンテンツを引用してしまうこと
- オリジナルコンテンツのアクセスが減ってしまうこと
その結果、オリジナルコンテンツが想定していた目的(KPI)が達成できないこともありうるわけだ。実は、著作権侵害の恐れがあるだけでなく機会損失につながりかねない。
我々ブロガーをはじめとしたコンテンツの制作(執筆・編集)者は、一言一句ライティングし校正する手間暇をかけている。
その丹精込めて作ったコンテンツが、まとめサイトにトラフィックを奪われるということが、どれほどの損失になるか想像に難くないだろう。
Googleは、記事を書く努力をネコババしてPVを稼ぐメディアの検索結果順位を、今まで以上に落とすべきだ
では、なぜキュレーションメディアが生まれたのか?
それは、キュレーションメディアがあることにより、広告主やEC事業者等にメリットが発生することがあるからだ。
例えば、
- あるカテゴリの記事で人気のある商品を紹介
- 購買意欲があるユーザーをECサイトや広告に誘導させる
ことで、依頼主のメリットになるような媒体を作るのが、キュレーションメディアのビジネスモデルになっている。
ところが、キュレーションメディアの大半は、オリジナルコンテンツのコンセプトよりも依頼主の要求を優先せざるを得ないのが現状なため、結果的にオリジナルのコンテンツ配給者だけが損してしまうことも往々にしてある。
その最たる例が、今回のNewsPicksに掲載された記事の問題なのである。
最近では、Googleも、キュレーションメディアの問題を受けて、Googleの検索順位決定アルゴリズムを変更して、こういったネコババサイトを上位表示しないようになってきたが、まだまだ十分でないのが現状だ。
そもそも、このようなPVネコババビジネスが成り立ってしまうもがそもそも問題なので、Googleには一刻も早くこういったキュレーションメディアを、少なくともオリジナルコンテンツよりも上位表示しないようにしてもらいたいものだ。
キュレーションメディアとどう付き合っていくべきか?
しかしながら、キュレーションメディアが果たしてきた役割(功)も看過できない。
では、キュレーションメディアとコンテンツ発信者が共存しながら、ともにメリットを享受していくにはどのような対策があるだろうか?
現在、以下の様な対策が考えられる。
- サイト管理者は、コンテンツの無断転載や無断引用は著作権侵害に当たる可能性があることを、しっかりと発信する
- 記事の引用は許可制とし、引用した際はオリジナルコンテンツの発信者から許可を得た旨を併記させる
- YMYLに対するGoogleの今までの対応を順守させる
- SEOに強い&充実したコンテンツをしっかりと作り込む
参考:YMYLとは?|医療や法律関係のライティング時に注意すべきアルゴリズム(PLAN-B)
上記については、私もツイートで発信しているが、キュレーションするメディアは、記事引用時にせめて引用許可を取ってほしい。そして、引用を許可した旨を発信時に併記してほしいと思っている。
ブログ書いている身からすると、被リンクは全然OK。
だけど、記事そのものを引用するならば、せめて許可は貰ってほしい。
そして、許可を得ましたってことを併せて発信してほしい。NewsPicksには、「拡散してるんだからありがたく思え」的な臭いを
感じるんだよ。https://t.co/a1sYWTHN5u
— うずら@自由人になるために海外移住&海外で起業 (@freelife_man007) 2019年1月18日
そうすることで、意図しない引用を防ぐこともできるので、少なくともオリジナルコンテンツの制作者の権利は守られると思う。
SEO対策について、もう少し深堀したい方は、以下の記事も参考になると思う。
【マーケター・ブロガー・SEO初心者向け】誰でもできるSEO対策 – 内部対策と外部対策
2018.01.18 追記