【海外移住希望者向け】ノマドワーカーとして移住する場合、タイとマレーシアのどちらが良いか比較してみた
東南アジアで移住する国の候補としては、シンガポール・タイ・マレーシアといった主要都市が上がるケースが多い。ただ、移住といってもリタイアメントによる移住なのか?ノマドワーカとして移住するのか?海外移住と起業を同時に達成するのか?によって、移住先の要件が異なってくる。
今回は、ノマドワーカーとしてタイとマレーシアのどちらが住みやすいのか?を、マレーシア在住者の視点から比較する。
物価の比較
まず最初に物価の比較だが、2019年2月時点では、以下のようになっている。
タイ | マレーシア | |
地下鉄(MRT)、BTS、モノレール(LRT) | 16バーツ(≒60円~) | 1.5リンギット(≒40円~) |
スターバックス (アメリカ―ノ:グランデ) |
80バーツ(≒280円~) | 10リンギット(≒270円~) |
屋台料理 | 40バーツ(≒140円~) | 5リンギット(≒135円~) |
携帯用SIMカード(プリペイド) | 300バーツ(≒1050円~) | 10リンギット(≒270円~) |
定期預金金利 | 1.7%~ | 3.0%~ |
実は、上の比較表を見てもわかる通り、タイとマレーシアの物価は、日本と比べたら格段に安いものの、両国の間ではそれほど差がない。
- 1 BAHT = 3.49円
- 1 MYR = 26.96円
余談:吞兵衛(のんべえ)には辛いマレーシア
上記を見るとタイとマレーシア、それほど物価の差はないように見えるが、物価の面で1つ決定的な差がある。
それは、
という点だ。
マレーシアは、国教がイスラム教であるため、表向きは飲酒を推奨していない。そのため酒税が高く設定されているため、お酒の購入代金は日本より高い。
その点、タイはタイガービールをはじめお酒の値段は安いので、吞兵衛にはいい国だ。
公共交通機関の比較
タイとマレーシア、どちらが公共交通機関が発達しているか?という問いに関して、私は、
と回答している。中には、バンコクの方が交通機関が発達していると記載している記事もあるが、私はそうは思わない。
その理由の1つとして、以下の記事の執筆(2016.04.27)後、クアラルンプールは数多くのMRT(都市交通鉄道)を整備しており、特に2017年にSBKラインが全線開通してから、主要なエリアをMRTで行き来できるようになり交通の便が格段に良くなった。
参考:マレーシアの物価、タイとクアラルンプールはどっちが住みやすい?
特に空港へのアクセスについては、バンコクは、LCC専用のドンムアン国際空港は未だMRTやBTSが開通しておらず、交通手段がバスかタクシーしかない。スワンナプーム国際空港へはエアポートリンクがあるが、LCC(特にエアアジア)を頻繁に利用する人にとっては、不便と言えるだろう。
その点、クアラルンプールは、クアラルンプールの中心部にあるKLセントラル駅からクアラルンプール国際空港(KLIA)まで、KLIAExpress(空港快速)でノンストップで行くことができる。さらにLCC(エアアジア)専用の第二ターミナルまで直通で行くことができるので、非常に快適だ。
マレーシア在住で、頻繁にバンコクに出張にいく私としては、マレーシアの方が交通の便がよいと思っている。
余談:クアラルンプールの交通事情が悪いといわれる理由
クアラルンプールの交通事情が悪いといわれる理由の一つに、日本人が集中しているエリアに公共交通機関(MRT、LRTやモノレール)が少ないことがあげられる。日本人は、クアラルンプールの「モントキアラ(Mont Kiara)」「スバンジャヤ(Subang Jaya)」といわれるエリアに集中して住んでいる。
特に駐在員組は、モントキアラに集中して住んでいるが、その近辺はMRT、LRTやモノレールがほとんどない。彼らのほとんどは、職場へ通勤する際は送迎車がつくし、スーパーマーケットは住居内にあるので、彼ら自身はそれほど交通の便が悪いと感じていない。
そのため、Airbnbでモントキアラ周辺にショートステイすると、日本人が多いために安心する反面、どこに行くにも交通の便が悪いと感じでしまうのだ。
ビザ(VISA)の比較
ビザについては、タイの方がビザがおりやすいのが現状だ。というのも、マレーシアは、90日間はノービザで滞在できるものの、長期滞在するとなると就労ビザを取得するか、MM2Hといわれるリタイアメント用長期滞在ビザを取得する必要がある。
その点、タイに長期滞在する場合は、観光ビザを延長することで、2~3年は滞在できる。マレーシアの場合、そのようなテクニックが通用しないので、現地で起業するか?現地の会社に就職せざるを得なくなる。
ノマドワーカーの様に、フリーランスとして仕事を行う場合は、現地で法人化しない限り、タイの方が有利といえるだろう。
最後に
ここまで、タイとマレーシアの物価、交通の便、ビザの面で比較してみた。住居環境については、住む物件によって快適さや広さが異なるので今回は割愛した。
もし、マレーシアの物件についてもっと知りたい方は、以下の記事を参考にするとよいだろう。
参考:バンコク在住のブログに物申す!タイとマレーシアならマレーシアだ! (ナカノプロパティ)