【マーケター・ブロガー向け】デジタルマーケティングの定義・手法・学習方法を改めておさらいする
デジタルマーケティング、といった分野ができて早10数年。様々なマーケティング手法が乱立し、定義そのものがよくわからないものも増えてきた。
今回は、デジタルマーケティング分野において、様々なマーケティング手法について解説する。
そもそも、マーケティングとは?
マーケティングとは、
のことを意味する(出典:マーケティング-Wikipedia)
ピーター・ドラッガー氏は、さらに抽象化した概念で解説している。それは、
というものだ。
つまり、マーケティングは、顧客に販促というアプローチをしなくても、事前に自社の商品を購入してくれる流れを作り出す一連の施策、とも言える。
デジタルマーケティングとは?
では、デジタルマーケティングとは?というと、デジタル(電子デバイス、インターネット)を利用したマーケティング分野だ。
言葉の定義としては、
ということになっている(引用:デジタルマーケティングとは?)
最近、○○○○マーケティングという言葉が乱立してきているので、この際私なりに1つの図にまとめてみた。
少しわかりづらいかもしれないが、デジタルマーケティングを説明する際は、以下の2つの側面から解説していきたいと思う。
- 顧客に対する販促手法(アプローチ)による分類:
アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティング - デジタルマーケティングの手法による分類:
プラットフォームによる分類とアプローチによる分類
アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティング
アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングとは何か?というと、買い手(消費者・顧客)に対する販促の種類で分別したものだ。
それぞれ簡単に説明すると、
アウトバウンドマーケティング
売り手主体のマーケティング手法。プッシュ型。
広告やイベント、DM、テレアポ等を用いて一方的にターゲットにアプローチする方法。
インバウンドマーケティング
買い手主体のマーケティング手法。プル型。
プッシュ型の売り込みをする代わりに、買い手の興味を喚起するコンテンツをブログやソーシャルなどを通して発信することで、潜在顧客化を図る。さらに
段階的にコミュニケーションをとっていくことで顧客化していく手法。
といった定義になる。
プラットフォームによる分類
次に、デジタルマーケティングに属するマーケティング手法を分類すると、概ね以下の様な手法がデジタルマーケティングに属することになる。
Webマーケティング
WebサイトやWebサービスを中心に行う販促手法。
従来のアナログマーケティングと異なり、訪問数や滞在状況、成約率(コンバージョン)が数値化されるため、販促施策の結果を定量評価しやすい。さらに、販促施策の立案から企画~実施~結果分析~改善といったプロセスを短期間で回すことができる。
広告の活用やWebサイトの運用手法により、アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングのどちらも行うことが可能。
メールマーケティング
買い手に対してメールを送信し、購入動機を促す販促手法。
Webサイトからメルマガに登録してもらい、そのリストをもとに行うケースが多いため、Webマーケティングの1つととらえられることもある。買い手に対して、定期的にアプローチするのに効果的。メールの性質上、インバウンドマーケティングよりアウトバウンドマーケティングに近いマーケティング手法となる。
最近では、HTMLメールの普及により、従来では集計できなかった開封率や購読後の導線を数値化できるようになった。
SNSマーケティング
LINEやTwitter、Facebook、InstagramなどのSNS(Social Networking Service)を用いたマーケティング手法。企業のブランドパワーを強めたり、商品の認知度や好感度を上げることを目的とする。売り手側がSNSを介してユーザーの傾向を把握したり、逆に買い手側からサービスに対してフィードバックしたりレビューしたりすることで、相互に関係性を築くことができる。
アプローチによる分類
最後にアプローチによる分類だ。デジタルマーケティングを、買い手に対するアプローチによって分類してみた。
インフルエンサーマーケティング
最近注目を浴びているマーケティング手法。インバウンドマーケティングの1つでもある。
インフルエンサー呼ばれる、特定のコミュニティに対して影響力のある人を介して、SNS等で売り手が扱う商品やブランドに対する認知、購買意欲の向上をはかる手法。
Instagramの出現により、インバウンドマーケティングは飛躍的に普及した。
実際にインフルエンサーに商品やコンテンツを利用してもらい、その効果をブログやSNSを使って宣伝するのが一般的。さらに、買い手とインフルエンサーの距離が比較的近いため、良質な「口コミ」が拡散されやすいメリットがある。
デメリットとして、認知度向上や購買意欲向上を定量評価することが難しい。そのため、Webマーケティング等とセットで実施し、費用対効果や購買状況を可視化する必要がある。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)
売り手が広告やWebサイト上で情報発信し、何らかの返答(問い合わせや注文など)が来た買い手に対してのみ、ダイレクトに「商品(サービス)」を販売していく仕組み。アウトバウンドマーケティングとインバウンドマーケティングのハイブリッド型。
最近では、インフルエンサーマーケティングと融合するケースもある。例えば、ダイレクトレスポンスマーケティングで獲得した顧客を、マイクロインフルエンサーに育成し、彼らにも販促してもらう手法がある。
コンテンツマーケティング
読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信を通じて見込み顧客のニーズを育成する。さらに購買した顧客を最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法。ダイレクトレスポンスマーケティングとほぼ同義。
ブログ等のコンテンツを作り込んで、メルマガやSNSで拡散していく手法が一般的である。
デジタルマーケティングの強みを最大限に生かす
ここまで、デジタルマーケティングの手法を複数の切り口から解説してきた。
デジタルマーケティングの最大の強みは、
- 見込み客から顧客化までの(定性、定量評価による)導線の可視化
- 顧客へのアプローチの自動化
の2点だと思っている。
また、マーケティング手法については、どれが正解というものはなく、アプローチする顧客やその時の予算や技術によって、最適な手法は様々だ。ターゲットの属性(年齢・住まい・性別・職業等)によっては、従来のアナログマーケティングのほうが効果が出るケースもある。
しかし、最適な手法をとるためには、できるだけ顧客に関するデータを収集し、分析・活用していく必要がある。
マーケティング手法についてのコンサルティングや、分析データの収集方法、活用方法に関するコンサルティングついては、こちらよりお気軽にお問い合わせ頂きたい。