経営者に向いていない人
最近、共同経営をしている会社でこんなことがあった。
それは何か?というと、
ビジネスパートナーと共同経営している会社が潰れかかっている
ということだ笑
実際のところ、延命しなければあと数か月でキャッシュアウトする状態なので、本来は笑い事では済まされないのだが、事の顛末がショボすぎて笑うしかない状況だ。
このような事態に陥ったのは、当然自分の責任もあるのだが、端的に言えば自分が他人を見る目が甘かったという点が大きい。
そのため、自分への戒めも含め、どの様な人が経営者に向いていないのか?を記録に残しておこうと思う。
経営者に向いていない人① – 自社の状況を理解しようとしない人
あえて、自社の状況を理解しようとしない人と書いたのは理由がある。
自社の売上や損益の状態がわからない、数値を見れない経営者は意外と多い。ただ、彼らは「自社の経営状況や数値を見ようとしてもわからない」のであって、全く見ようとしないわけではない。
ただし、”自称”経営者の中には、「自社の経営状況や数値を全く見ようとしない」人もいる。
彼らに共通して言えるのは、以下のいずれかの考えが根底にあることが多い。
- お金は天から降ってくる
- 数値を把握しなくても、ビジョンがしっかりしていれば自ずと数値がついてくる
こういう連中は、いわゆる頭が”お花畑”の類なので、絶対経営に携わらせてはならない。
経営者に向いていない人② – 楽天的偽善者
次に当てはまるのが、「お客様のために」といいつつ、何も考えずに値引きしたり、契約書を交わさなかったりする経営者だ。
どうやら、この手の輩は、
利益=お客様へのさらなるサービス向上のための投資原資
と考えられないらしい。
しかも、彼らは、恣意的に人をだまそうとはしない。良かれと思ってしたことが結果として大きな損失を作ってしまう、ただのキングボンビーなのだ笑
経験した中では、
- クライアントに対して「特定の条件を満たせば永年無料」を謳ってしまう。
- 仲のいい知人からの受注だからといって、契約書や注文書・申込書を交わさない。その結果、プロジェクトはとん挫し、挙句の果てに支払いを踏み倒されて多額の損失を被った。
- 様々なクライアントとの打ち合わせを入れてしまった結果、本来獲得すべき新規集客がおろそかになり、大きな機会損失を生んだ。
といった事例がある。
小中学生から見ても馬鹿にされそうな話なのだが、実際に起こったからタチが悪い。
こういう輩も、彼らが良かれと思ってしたことが、時限爆弾的に様々な人間に迷惑をかけるので、絶対経営に携わらせてはならない。
経営者に向いていない人③ – 起業動機の根底が自己承認欲求
次に、起業動機の根底が自己承認欲求から来ている人も要注意だ。
彼らは、自己承認欲求を満たすために、様々な厄災をまき散らす。
それは何か?というと、
起業した自分をカッコよく見せたい。認められたい。
という動機だけでしか、物事を判断できないという点だ。
その結果、
- 受注活動よりもセミナーや講演会を優先してしまう
- Giveしたい気持ちが先行して、どのように利益を生み出すか?という視点がごっそり欠如する
- クライアントの目先の利益のために、薄利多売を繰り返す
といったことを平気でしでかしてしまう。
その結果、キャッシュフローがジリ貧になり資金ショートするわけだ。
経営者に向いていない人④ – 集客を舐めている
最後に、集客を舐めている人も、経営者として甚だ不適格である。
起業含め、商売の基本は、
- 顧客をどれだけ集めるか?(集客)
- 顧客に対して何を提供し対価を得るか?(マネタイズ)
- 客単価をどれだけ上げられるか?(クロスセル、アップセル)
の3点である。
特に1の集客が一番大切なのだが、意外に集客をおろそかにする経営者は多い。
例えば、
- 顧客との接点を作り出したり関係を育てるべきタイミングで、スタッフの満足度を優先させてしまう
- 必要な販管費を使わずに、製品開発に多額の資金を使ってしまう
といったことを、無意識にやってしまうのだ。
最後に
上記①~④に当てはまる人は、悪いことは言わないので、経営者になるのではなくプレーヤーに徹したほうが良い。
マーケティングに強い人をメンバーにアサインしたとしても、最後の判断するのは起業した自分だからだ。
また、共同で事業を立ち上げようと考えている人で、パートナーが上記①~④に当てはまる場合も要注意だ。
できればプレーヤーのポジションをお願いしたり、COO的なポジションで業務管理をしてもらった方がまだよいと思う。
将来スタートアップを立ち上げたり、これから起業を考えている方々へ参考になれば幸いである。