きれいごとよりも、相手の利を具体的に表現する
ついに2019年の年が明けた。
ビジネスをしていると、見積を出したり発注をしたりと、商業活動を通じてお金のやり取りをすることがある。
昨年の営業手法を振り返ってみると、些細なことではあるが、ある1点で同じサービスでも受注できたりできなかったりするケースがあったのだ。
今回は、昨年から得た知見の1つである、相手の利(ベネフィット)の表し方についてお伝えする。
自分本位になってない?相手が望むものは何だ?
よく、フリーランスの中には、
「弊社は○○が強みです!ぜひ弊社と案件を一緒にやりましょう!」
的な営業を行って案件を受注しようとする人がいる。特に、異種業交流会に行くと、発注する気がないにもかかわらずお互いに上記の様なやり取りを繰り返している光景を目にすることがある。
お客様のために営業している、と言えば、確かにそれまでだが、本当にそうだろうか?
相手の望んでいるものは何だろう?って考えると、「私は○○ができます」や「弊社は○○が強みです」は、自分目線であってお客様目線ではないと思う。
むしろ、お客様目線で考えると、
「弊社は○○が強みなので、他社のサービスと比べて導入コストが半分になるんです!」
の様に、相手のベネフィットを訴える方法をとるのがよい。
ここで重要なのは、相手の利(ベネフィット)を何で表現するか?だ。
人間の欲望は、定量的にお金で表現される
そこで、分かりやすい欲望の表現は、次の3つのうちどれだろうか?
- 会社の売上がグーンとアップします!
- 会社の社用車がベンツSクラスになります!
- 月5万円のインセンティブが毎月受け取れます!
1はあまりにも抽象的過ぎて、イメージがわかない方がほとんどではないだろうか?
その点2は、ベンツSクラスというモノで表現しているが、ベンツSクラス言っても新車で1000万円するケースもあれば、中古で数10万のケースもあるだろう。
これまた、具体的な金額感まではわからない。
3は、「毎月」「5万円」といった形で、いつどのくらいの金額が入るか、非常に具体的になっている。
つまり、
のだ。
ここまでを整理すると、次のどちらが受注率が高くなるかは一目瞭然だと思う。
- A. 弊社のサービスを受注すれば、6か月で売上が上がります。弊社にはその事例があります。
- B. 弊社のサービスを受注すれば、6か月で売上が100万上がります。弊社にはその事例があります。
実際に営業した際に、相手のベネフィットとして、
- サーバーのホスティング費用が月3000円以上圧縮できる
- TV会議システムをSkypeにするだけで、年間30万円削減できる
等、相手の利(ベネフィット)を具体的な数値に置き換えた結果、今まで失注していた案件が簡単に取れるようになった。
フリーランスの皆さんも、営業する際は、相手の利(ベネフィット)を定量化して表現することを意識してみてはいかがだろうか?