【エンジニア向け】バックエンドエンジニアオワコン説を斬る!極論が横行するオワコン話
最近、バックエンドエンジニアがオワコンだ!という話が飛び交うようになった。
特にTwitter界隈では、まことしやかに○○エンジニアはオワコンだ!淘汰される!的な話が多く流れており、どの話が信憑性が高いのか?イマイチ見えてこない。これからエンジニアのキャリアマップを考える人からすれば迷惑この上ない話だ
今回は、「自由人」になる前提で、エンジニアがどのようなキャリアマップをたどるのが無難か?私の経験をもとにお伝えする。
オワコン説の発端
もともと、オワコン説の発端は、以下の様な記事が出回ったからだと私は推測している。
【悲報】バックエンドエンジニアの将来性は低い話【淘汰されていく】
特に、尊敬するマナブ氏が、なぜこのような記事を書いたのか?真相はわからないが、これを真に受けた人が数多くいるのも事実だ。
実際の案件状況は真逆
では、実際現場ではどうなのか?
私は、実際に営業し現場でエンジニアリングしている身だからよく理解しているが、実際の案件はむしろインフラよりの案件のほうが多い。
さらにいうと、
- インフラよりのバックエンド案件は、新規よりも既存のリプレイスが多い(コスト最適化)
- クラウド化とセットで検討されることが多い
- 高度なインフラ知識(TCP/IP、DNS)を求められることが多い
- マーケティング戦略に合致、かつコストを安くできるような提案ができるバックエンドエンジニアがまだまだに少ない
といった形で、より高度でフルスタック的な役割を求められることが多い。
実際の案件の具体例
私が経営している会社のお客様で、実際にあったのがファイルサーバのリプレイスだ。
といった課題を抱えているお客様なのだが、フロントエンドエンジニアが多い会社チームだとこの問題を解決できず、私のところにお鉢がまわってきた、というわけだ。
それ以外にも、動画配信プラットフォームの選定や、ドメイン移管等、フロントエンドエンジニアでも一見できそうなタスクが、高度なバックエンド、インフラ知識がないと対応できないケースが少なからずあるのは事実だ。
AIが発達しても、インフラの制御は難しい
また、近い将来AIの発達によって、バックエンドエンジニアリングの仕事が淘汰される、という話が良く流れているが、それも冷静に判断するとそうでもないことが見えてくる。
もちろん、運用系の単純タスクは自動化やAI化に伴い、減っていくのは周知の事実だが、コンサルティングに近いレイヤーのタスクは、インフラ系のバックエンドエンジニアリングにおいても発生する。
さらに、ITインフラは、
を至上命題としているため、そう簡単にAIを導入して自動化を図る、といったアクションをとるのがビジネス的に難しいのだ。
逆に、AI+ITインフラのスキルを組み合わせられれば、長い期間をかけてインフラにAIの検証、導入をコンサルティングできるため、当分案件に困ることはないだろう。
確かに、中途半端なバックエンドエンジニアは、生き残りれないかも
ただし、気をつけなけばならないのが、
という側面を忘れてはならない。
私の場合は、
- データセンターでインフラエンジニアを5年経験
- 自社製品の製品開発部門でソフトウェアエンジニア(フロント&バックエンド)を5年経験
といった形で10年近くフロントとバックエンドエンジニアリングに携わってきた。
そのため、インフラの基礎知識、業務経験がそれなりにあることから、お客様の悩みを案件化しやすいのは事実だ。
ところが、中途半端なバックエンドエンジニアは、お客様の信頼を勝ち取るだけの提案力がまだないため、その段階までたどり着いていない。
今後、AIの発達により、ITインフラもより高度なスキルを求められるようになる。
お客様の信頼を勝ち取るだけのエンジニアリングを身につけるならば、せめてインフラの基礎知識(サーバ、ミドルウェア、TCP/IP、DNS)とクラウドに関する基礎知識は、身に着けておく必要がある。
極論に惑わされず、案件状況のモニタリングを!
話が長くなってしまったが、エンジニアのキャリアマップを真剣に考えるならば、ネットの情報を鵜呑みにせず、様々な案件プラットフォーム(ランサーズ、CroudWorks)を参照して、案件動向をある程度確認するとよいだろう。
業務系の案件であればJavaやC#を中心とした案件、WEB系の案件であればPHPやRubyといった案件が多いのがわかると思う。
また、インフラ案件であればAWSやAzureといったクラウド系案件が多い、という実態も見えてくるだろう。
極論に惑わされず、しっかりと案件状況を把握することをおすすめする。