【レポート】物販(せどり)ビジネスで果たして自由を作れるのか?の検証(2)- 物販ビジネスの落とし穴
今年の10月末あたりから、興味本位で本格的に物販(せどり)を始めてみた。1週間くらいやってみたのだが、実際に物販をやってみて面白い点・面倒な点が色々わかってきた。
今回は、物販ビジネスの落とし穴についてお伝えする。
物販ビジネスの致命的な穴
物販ビジネスは、先述の通り大きく分けて2つの売り方(無在庫販売、有在庫販売)があるとお伝えした。
だが、それぞれの売り方について非常に大きな問題が発生するのだ。
無在庫販売の場合
無在庫販売は、一見リスクが全くなさそうに見えるが、実は少なからずリスクがある。
国内Amazonでは、無在庫販売が難しい
Amazonを中心に無在庫販売を行う場合、大きな問題の1つとしてAmazonが無在庫販売を推奨していない、という問題がある。
例えば、国内Amazon(Amazon.co.jp)で海外から商品を輸入して販売する場合、注文があったら都度発注…といった流れを構築することが難しい。
逆に、eBayならば無在庫販売も可能だ。輸出する(日本国内で仕入れ、海外で販売する)ケースならば、注文が来てから発注すればよいので、在庫リスクを抱えなくてすむ。
注文から着荷までの時間がかかる
無在庫販売の一番の問題点は、顧客が注文してから商品が実際に手元に届くまで、かなりの時間を要することだ。
無在庫販売は、注文が発生したら都度仕入れに行くため、その商品が出荷できるようになるまで最低でも2-3日はかかる。
海外の商品になると、注文がきてから商品を確保するまでさらに時間がかかる。
有在庫販売の場合
有在庫販売は、在庫リスクをはじめ、様々なリスクを背負いながら販売していくことになる。
キャッシュフローの健全化に時間がかかる
国内Amazonを中心とした有在庫販売の場合、仕入れにかかる費用(商品原価、配送料、保管料)が先に発生してしまうため、キャッシュフローが非常に厳しい状況に置かれやすい。
少なくとも、
というのが大きな問題になってくる。
非常に大きな在庫リスク
一般的に言われている「在庫リスク」とは、具体的には以下の様なものだ。
- 売れ残りの長期化による保管コストの増大
- 売れ残りの長期化による販売機会の低下
- 在庫処分(廉価販売や廃棄)時の損失
せどりで扱う商品は、生もの様な保管期間が非常に短い商品は扱わない。しかし、それがかえってそれがあだとなる。
なぜなら、在庫の保管リスクがバカにならないからだ。
Amazon FBAでも、在庫の保管リスクは思いのほか大きい。
売れ残ってしまうと、売れるまでの間は少なくとも保管料を取られてしまい、想定外の損失になってしまう。
また、ある一定の期間売れ残ってしまうと、よほどのことがない限り仕入れ価格よりも低い価格で売却することになってしまい、さらに損失を大きくする可能性がある。
売れ筋商品の仕入れに安易に飛びついてしまう
売れ筋商品ほど一番危険なものはない。
瞬間風速的に売れている商品を際限なく仕入れてしまうと、上記の様な保管リスクや売れ残りリスクが重くのしかかってくる。
ある程度予算枠を決めておかなければ、売れ筋商品と聞くたびに飛びついて仕入れてしまい、売れ残りが大量に発生することになりかねない。
それでも物販ビジネスをやりたい!その場合は?
出来る限り無在庫販売!
ホリエモンの儲かる商売の4原則にもある通り、出来るだけ在庫を持たないビジネスにしていくのが一番手堅い。
先述の通り、在庫を抱えるビジネスは、保管リスクや売れ残りリスクが大きいので、思ったよりも損失が大きくなる。
出来る限り無在庫販売できるようなビジネス環境を作るのが理想だ。
保管場所は自宅にして、できるだけ直送する
在庫の保管リスクは、時間がたてばたつほど重くのしかかってくる。
無在庫販売が理想だが、商品の性質や販売するプラットフォームによっては有在庫販売をせざるを得ない場合もある。
その場合は、
- 商品の保管場所は、出来るだけ自宅等コストがかからない場所にする
- FBA等にまかせず、出来るだけ商品を消費者に直送する
といったポイントを守ったほうが良い。
これは実際に経験した話ではあるが、大型商品になると、配送業者によってはFBA納品だけでもかなりのコストがかかってしまい、利益を50%弱圧迫してしまった。
物販ビジネスをどうしてもやりたい場合は、出来るだけリスクを少なく始めたほうが、失敗したときのダメージを最小限に抑えられるはずだ。